Kawa-Law通信

2013.07.28更新

 相変わらず、週に何回かは、勾留中の被疑者に面会するために、どこかの警察署に立ち寄ってから帰宅する日々が続いています。

 逮捕されると、まず、48時間は警察に身柄が拘束されます。この間に、いわゆる初動捜査を終え、検察庁に身柄が送致(いわゆる送検)されることとなります。
 何事も第一印象が大事という話ではないですが、逮捕された直後に何を言っていたか、最初に被疑者を取り調べた時にどうであったか、というのは、後の裁判においても重視されます。ころころと言い分が変わるのは信用ならないという固定観念もあります。
 したがって、送検の段階までに、検察官に対してどのような説明(弁解)をするのかを意識しつつ、被疑者の言い分を整理しておくことは、極めて重要です。

 検察官は被疑者を取り調べた上で、勾留の必要性が認められる場合は、送致後24時間以内に、裁判所に勾留を請求します。
 検察官が請求した勾留を裁判官が認める割合は、99パーセントを超えると言われています。
 それでも、弁護人としては、この段階で、勾留請求をさせないよう、力を尽くします。検察官に面談し、勾留請求をしないよう求めたり、意見書を提出することもあります。

 このような取り組みの結果、検察官が勾留請求を断念することは、むしろ珍しいと言えるかも知れません。
 しかし、それでも、早い段階で、被疑者に接見して被疑事実の概要を把握し、また、ご家族と連絡を取るなどして被疑者の生活状況を知っておくことにより、実際に勾留が請求された場合の対策を考えることができるのは、たいへん重要なことです。

(この項、さらに続きます。)

投稿者: 川口法律事務所

2013.07.27更新

 以前に、「家賃滞納が増えている」という記事を書いたところ、個人で月極の駐車場を経営しておられる方から、駐車場の賃料の滞納について、お問い合わせをいただきました。
 実は、依頼者にとっても、弁護士にとっても、非常にコストパフォーマンスの悪い依頼が、駐車場の明け渡しです。

 駐車場の場合、一区画の賃料が月額数千円から、多くとも数万円程度なので、保証金もわずかで、連帯保証人が付いていない場合がほとんどです。契約書の内容も比較的シンプルで、契約者の連絡先すら、きちんと把握できていない場合が少なくありません。
 滞納が始まってから契約書に記載の住所を訪ねてみたが、既に転居しており、契約時に聞いていた携帯電話も番号が変わっていて、連絡方法がない、駐まっている車両は車検が切れていて、しばらく動いた形跡がない、というような状況になって、困り果てて相談に見えられるケースがあります。

 駐車している車両の登録事項のほか、住民票の移動状況や、以前に聞いていた携帯電話の契約時の住所等を調査して契約者と連絡を取り、何とか車両を移動するように要請するのですが、そのような事例の何割かは、考えられる方法での調査を尽くしても、契約者の行方がわかりません。
 その場合、まずは裁判所に「公示催告」を申し立てて、駐車場の賃貸借契約を解除した後、土地明け渡しの裁判を提起しなければなりません。相手方が行方不明でも、裁判は「公示送達」によって進めることができますが、勝訴判決をもらっても、相手方がいないのですから、強制執行を申し立てて車両を撤去するしか、方法がありません。
 調査に着手してから、車両の撤去が完了するまで、半年近くかかるケースも、珍しくありません。

 冒頭に、「非常にコストパフォーマンスが悪い」と書きましたが、土地所有者にしてみれば、行方不明者から滞納賃料を回収することはできませんし、車両を撤去しなければ、新たな契約をすることもできません。撤去した車両を廃車にする費用も、自己負担するしかありません。
 弁護士にとっても、何年かおきに必ず遭遇するご依頼で、法的に難しい問題があるわけではありませんが、やたらと手続きが複雑で、時間と手間がかかるのです。しかも、車両が撤去できたからといって、巨額の利益が転がり込んでくるわけではないので、多額のご負担をお願いするわけにもいきません。

 ガレージ代の滞納が続き、契約者と連絡が取れなくなっている場合は、早めに弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 当事務所では、ガレージ代や家賃の滞納による明け渡しのご相談を、随時承っています。

 ガレージの明け渡しに関する着手金は一律5万円(消費税別途)
終了時の報酬は別途です。
 営業物件や、その他の土地の明け渡しに関する費用については、お問い合わせください。

投稿者: 川口法律事務所

2013.06.22更新

 連休明けから、起訴前弁護の依頼が立て続けに3件も入り、毎日夜、どこかの警察署に面会に立ち寄ってから帰宅する日々が続いています。

 毎年20件前後の刑事事件(少年事件を含む。)を引き受けていますが、その半分以上が裁判になる前、被疑者(いわゆる容疑者)の段階からの弁護活動です。
 2009年5月に裁判員制度が施行された際、身柄拘束を受けた被疑者について国選弁護人が選任される事件の種類が大幅に拡充され、起訴前弁護に関わる機会が増えました。
 起訴前に被疑者の勾留(身柄拘束)が許容されるのは最長20日。被疑者が被疑事実(いわゆる容疑)を認めているならば、いかにして被害を回復し、被害感情を和らげるか、被疑者が被疑事実を認めない(否認)のならば、いかにして不本意な自白をさせず、弁解を貫くか。いずれにせよ起訴前弁護は時間との勝負です。

 しかし、いったん勾留されてしまえば、その間は社会活動が行えませんから、仕事や学業に大きな影響が生じることは避けられません。
 したがって、重要なのは、いかにして勾留を避けるかということです。

(この項、続きます。)

投稿者: 川口法律事務所

2013.06.08更新

 相変わらず厳しい経済事情を反映して、家賃滞納の相談を受けることが多くなっています。

 家賃は固定費ですから、何らかの事情で収入が減ってしまっても、毎月同じ金額を支払い続けなければなりません。しかし、クレジットカードや銀行からの借り入れのように、厳しく督促されることは少ないので、生活費が乏しくなるとつい後回し、ということになってしまいかねません。そうすると、次の月に2ヶ月分をまとめて支払うということは、実際はかなり難しいので、滞納は解消されないまま、金額が次第に増えていくことになります。

 もちろん、家賃の不払いが生じた時のために、敷金や保証金を預かっているのですが、最近は敷金や保証金の相場も下がり気味であり、賃料の2ヶ月分程度しか預かっていないこともよくあります。
 督促しているだけではどうしようもないということで相談に見えられた時には、半年分くらいの滞納が積み上がっているということも、珍しくはありません。
 やむを得ず、訴訟を提起して明け渡しを求めることになっても、判決まで3、4ヶ月、強制執行に1ヶ月程度かかるとすると、その期間の分も含めて、1年近く家賃が入ってこない上に、様々な出費を覚悟せざるを得ないということになりかねません。

 1ヶ月分の家賃を滞納したからと言って、賃貸借契約を解除して明け渡しを求めることはできませんし、無断で部屋の鍵を交換したりという、いわゆる「追い出し屋」のようなことはもってのほかですが、滞納が増えていく傾向にあると思われるなら、早めに弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 当事務所では、家賃やガレージ代の滞納による明け渡しのご相談を、随時承っています。

 着手金は、居住用家屋の場合、賃料及び共益費等の合計額の1ヶ月分
終了時の報酬は別途です。
 営業物件や、ガレージその他の土地の明け渡しに関する費用については、お問い合わせください。

投稿者: 川口法律事務所

2013.01.07更新

 2013年、4度目の年男が巡ってきました。

 前々々回、1997年は小学校6年生、既に鬼籍に入られた恩師との出会いが、その後の人生を方向付けました。

 前々回、1989年はバブル経済真っ盛り、司法試験に最終合格を果たしました。

 前回、2001年は中小金融機関の破綻が相次ぎ、日々の業務の中で債権回収業務のウエイトが一気に高まった年でした。
 その後約10年、民事保全(仮差押、仮処分)や強制執行(差押え、競売手続き等)、債権者の立場からの破産申立など、通常ではあまり経験することのない分野を集中して取り扱ったことが、その後の日々の業務に対する、大きな蓄積となっています。

 こう並べると、またまた大きな変化がやって来そうな2013年。十二支がもう一巡りするころ、この年をどのように振り返っているでしょうか。

 写真は、上賀茂神社本殿の宝船。
 年頭に当たり、皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

投稿者: 川口法律事務所

2012.12.29更新

 当事務所は、本日で、年内の業務を終了いたします。
 今年も1年間、様々の業務に取り組むことができました。
 これもひとえに、皆様方のご支援とご理解の賜物と、心から深く感謝申し上げます。

 本年は、原発再稼働をめぐって揺れ続けた一年でした。
 10月に、原子力規制委員会が放射能拡散シミュレーションを公表しましたが、
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/measure.html
京都に住む我々にとっても、このシミュレーションは本当に衝撃的でした。
 とは言え、古(いにしえ)よりの鯖街道の起点、若狭・小浜には、「京は遠ても十八里」という言葉があるそうです。原発もまた御食国(みけつくに)の豊穣と共にあるという「不都合な真実」を、いつまでも知らないことにしておくわけにはいかないでしょう。

 新年は、1月7日(月)より業務開始いたします。
 来年もよろしくお願い申し上げます。

投稿者: 川口法律事務所

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