Kawa-Law通信

2014.06.23更新

 「美ら海水族館の大水槽の前で、一日中ぼーっとジンベイザメが泳ぐのを見ていたい」という家族の要望で、沖縄に行ってきたのだが、私が立ち寄りたかった場所の一つが、首里城の麓の「瑞泉酒造」(ずいせんしゅぞう)。
http://www.zuisen.co.jp/

 同社は100年以上前から首里で造り酒屋を営んでいたが、先の大戦の折、米軍の空襲と、旧日本軍の司令部があった首里城攻防の地上戦とで壊滅的な損害を受け、貴重な古酒(クース)や酒造りに必要な黒こうじ菌も、ことごとく灰燼に帰した。
 ところが、戦前に同社で採取された黒こうじ菌の標本が東京大学に保存されていることが判明し、同社は、1999年、試行錯誤の末に、この戦前の黒こうじ菌で仕込んだ泡盛をよみがえらせたのである。
 数十年の時を経て幻の酒がよみがえる、「夏子の酒」のような物語に惹かれた。

 
 酒造りの設備を見学させていただいた後、「御酒」(うさき)と名付けられたこの泡盛
http://www.zuisen.co.jp/lineup/list_01/26/
を買い求め、何種類かの泡盛を試飲させていただく。
 売店の奥のガラスの向こうには、素焼きの甕が並ぶ。蒸留を終えた泡盛は、こうして何年、何十年と熟成の年を重ねる。沖縄本島南部の南風原(はえばる)には、さらに大規模な貯蔵庫があって、様々な年代の古酒が眠っているとのこと。





 何十年にわたって貴重な古酒を守り続けるご苦労をお尋ねしたら、こんな言葉が返ってきた。
 「最近は日本各地で地震が起きており、沖縄でも地震のことは気になります。それよりももっと心配なのは戦争です。なにより平和が一番。

 日本で唯一地上戦が行われた沖縄。「基地の島」沖縄。
 戦争の記憶は我々よりも、ずっと身近に存在するのだいうことを実感した。

 今日6月23日、沖縄は「慰霊の日」。

投稿者: 川口法律事務所

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