Kawa-Law通信

2014.04.11更新

 認知症の母親を介護していた父親が急死したのですが、相続の処理はどうすればよいのでしょうか、という相談を受けました。

 亡くなられた方が遺言を残していなければ、自宅の名義変更や、預貯金の払い戻し等の手続きには、相続人全員の合意が必要です。
 「合意」ができたことを明らかにするため、遺産分割協議書や、相続登記の登記委任状、相続預金の払戻請求書等に、相続人全員が署名し、実印を押した上、印鑑登録証明書を添付して、法務局や金融機関に提出しなればなりません。

 ところが、認知症の方は「合意」ができるだけの判断能力を備えていませんから、本人に代わって遺産分割協議における利害得失を判断するための「法的身代わり」として、家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てることが必要となります。
 成年後見人となるのは、親族の誰かでも構わないのですが、成年後見人自身が相続人である場合は、本人と相続人の利害が相反することになるので、成年後見人以外にも「特別代理人」の選任が必要となり、手続きが複雑化してしまいます。

 相談の事例では、成年後見の申立をし、お母様自身にも相当額の預貯金があり、相談者とご兄弟の間で対立もあったことから、利害関係のない弁護士を成年後見人に選任するよう、家庭裁判所に求めることとしました。

 認知症や知的障害を抱える相続人がいても、成年後見人を選任すれば相続財産の処理をすることは可能です。
 どうかお気軽にご相談ください。

投稿者: 川口法律事務所

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